
5月29日の学習記録です。今日は戸籍法の勉強にも手を付けたのですが、そちらは明日まとめて振り返ることにして、今回は復習の途中でどうしても引っかかってしまった「行政不服審査法」の、特に「再調査の請求」についてじっくり整理したいと思います。
毎回同じ場所で「再調査って何が他と違うんだっけ?」と悩んでしまうんですよね。本当に自分に呆れるほど、自信のない解答になってしまうのが悔しくて、今日こそはと腰を据えて向き合いました。
行政法を勉強していると、行政手続法、行政不服審査法、行政事件訴訟法など、それぞれに強い個性があることに気づかされます。
たとえば行政庁が「不作為(やるべきことをやらない)」の状態のとき、行政手続法では行政指導の中止などを求める仕組みがありますし、行政事件訴訟法なら「非申請型義務付け訴訟」などを起こして「お前、何もやってないだろう!ちゃんとやってくれ!」と裁判所に訴えることができます。このように他の法律では不作為に対するアプローチがしっかり定義されているのですが、行政不服審査法における不作為の扱いは、ちょっと特殊な決め方がされていますよね。
行政不服審査法は、行政の処分などに不服がある場合に「正してくれ」と申し立てるルールです。基本的には「審査請求」に一本化するという考え方があり、ほとんどのことは審査請求で対応することになっています。その例外として「再調査の請求」があり、さらにその審査請求に対する例外として「再審査請求」が出てくるという構造です。
資格予備校の講師の方からは「再調査と再審査にはあまり力点を置かなくていい」と言われることもありますが、過去問や確認テストを見ていると、やっぱり再調査の請求は割り込んで出題されるんですよね。
基本に戻って考えると、再調査の請求というのは「簡易的・利便的」にやるものです。簡易的にやるということは、わざわざ別の機関が調べるのではなく、処分を下した張本人である「処分庁」が自ら対応します。もちろん、法律に定めがあることが前提です。
処分庁が自分で「もう一回見直してみよう」とやるだけですから、客観的な立場となる「審理員」なんかはいませんし、「行政不服審査会等への諮問」もありません。自分の作業を振り返って「ヒュッ」ともう一度判断し直すだけなので、そんなに難しい厳格な手続きを踏むわけがないんですよね。そう考えれば納得はいきます。さらに、事情判決のような大それた判断である「事情決定」もできませんし、判断に縛られる「拘束力」もありません。
頭では「そうだよな」と分かってはいても、いざ試験問題として問われると、何が欠けているのかがパッと出てこないのが私の弱点でした。そこで、絶対に忘れないための語呂合わせを頭に叩き込むことにしました。
「再調査なので、不審な工事はしない」
これです!すでにノートや付箋に何度も繰り返し書いて唱えています。それぞれの文字が以下の内容に対応しています。
不作為が対象外で、審理員もいなくて、拘束力もなくて、事情決定もしない。まさに「不審な工事はしない」のワンフレーズに全てが詰まっています。もし私と同じように再調査の請求の引っ掛け問題で苦戦している受験生の方がいらっしゃいましたら、ぜひこのフレーズを使ってみてください!かなりスッキリ整理できると思います。
もう一つの表にあった「判断結果の効力」についても、自分なりの整理が進みました。
行政事件訴訟法における「判決の効力」については、以前から私が自作して使っている定番の語呂合わせがあります。
「蛍光灯3本、すでに明るい」
これは、蛍光灯の「形(けい)」が形成力、「灯(とう・こう)」が拘束力、「3本」が第三者効、「すでに明るい(き)」が既判力を表しています。これが行政事件訴訟法の判決における四大効力です。
では、これを行政不服審査法の「裁決の効力」と比較してみると、非常に面白い違いが見えてきます。審査請求の裁決において、形成力と拘束力は「あり」ですが、裁判ではないため既判力は「なし」となります。その代わりに、行政独自の考え方である「不可争力」と「不可変更力」の合わせ技が、裁判でいう既判力のような役割を果たしていると考えると、すごく腑に落ちますね。
また、第三者効については、不服審査法には明文の規定がありません。自分がやったことに対する判断が、関係のない第三者にまでバサッと影響を及ぼすような強力な効果は、基本的には裁判(訴訟)の領域ということなのでしょう。形成力はあるのに第三者への明文規定がないなど、このあたりを比較していくと、行政法が持つ独自のロジックが見えてきて本当に面白いなと感じます。
しっかり頭に定着させられればの話ではありますが、こうして法律の裏にある理屈や違いが分かってくると、勉強のモチベーションも上がりますね。もし今回の効力の比較について、まだ覚えきれていない部分や新しい気づきが出てきたら、また後日自分の中で整理して、ブログで紹介したいと思います。

設問1
行政不服審査法に基づく再調査の請求において、処分庁に不作為がある場合には、不作為についての再調査の請求をすることができる。
◎×の解答 : ×
簡単な解説
再調査の請求は「処分」に対してのみ認められており、「不作為」に対する再調査の請求をすることはできません。「不審な工事はしない」の「不(不作為対象外)」ですね。不作為に対しては審査請求を行う必要があります。
設問2
行政不服審査法に基づく審査請求の裁決には拘束力が認められるが、再調査の請求の決定には拘束力は認められない。
◎×の解答 : ◎
簡単な解説
正しい記述です。審査請求の裁決には関係行政庁を縛る拘束力がありますが、処分庁自らが簡易的に見直す再調査の請求の決定には拘束力の規定はありません。これも「不審な工事はしない」の「工(拘束力なし)」で一発クリアです。
設問3
行政事件訴訟法における取消判決には既判力が認められるが、行政不服審査法における審査請求の裁決には既判力は認められない。
◎×の解答 : ◎
簡単な解説
正しい記述です。既判力とは、後からの裁判で前言撤回を許さないという裁判上の効力です。そのため、司法手続きである行政事件訴訟の判決には既判力がありますが、行政手続きである行政不服審査法の裁決には既判力は認められません。