
今日は商法の6回目。テーマは「委員会系の会社」。ここ、制度の種類が増えてくるので混乱しやすいですが、「なぜこの制度ができたのか」という背景から入ると、一気に腹落ちしました。
これまでの会社形態では、主に2つの問題がありました。
ひとつは、監査役の監査が十分に機能していないのではないかという点。業務の中身を深く把握できず、形だけの監査になりがちでした。
もうひとつは、人事や報酬が社長の意向に引っ張られやすいという点。取締役会があっても、実質はトップの意向で動いてしまう危うさがあったわけです。
この2つをまとめると、会社のチェック機能が弱いという問題です。
この問題を解決するために登場したのが、いわゆる委員会設置会社です。
ポイントはシンプルで、
監査・人事(指名)・報酬をそれぞれ独立した委員会に分ける
という発想です。
つまり、
・指名委員会 → 役員人事
・監査委員会 → 業務チェック
・報酬委員会 → 報酬決定
この3つを切り離すことで、会社の透明性を高めようとしたわけですね。
さらに重要なのが、各委員会は3人以上で、その過半数が社外取締役という点。
例えば3人なら、2人は社外。つまり、かなり外部の目が入る構造になります。
これは理想的ではあるのですが、実務的には
「ちょっとやりすぎでは?」
という評価も出てきたようです。確かに、外部主導になりすぎると、スピード感が落ちそうな気もします。
この反省から出てきたのが、監査等委員会設置会社です。
これは、
監査機能にだけ重点を置いて強化する
という形になっています。
つまり、指名や報酬までは分けないけれど、監査だけはしっかりやるというバランス型です。
ここで面白いのが、取締役の中に
・監査等委員である取締役
・それ以外の取締役
という「役割の違い」が出てくる点です。同じ取締役でも、仕事の色が違うわけですね。
さらに任期も違います。
・監査等委員 → 2年
・それ以外 → 1年
監査の独立性や安定性を確保するために、長めに設定されているのがポイントです。
今日の自分なりの整理としてはこうなりました。
・従来 → 監査が弱い、人事・報酬が偏る
・指名委員会等設置会社 → 3機能を完全分離(ただし厳しすぎ)
・監査等委員会設置会社 → 監査だけ強化した現実路線
この流れで見ると、制度の違いがかなりクリアになりました。
正直、条文だけ見ていると細かい要件で迷子になりますが、背景から理解すると記憶に残りやすいですね。ここは試験でも差がつきそうなので、しっかり押さえていきたいところです。
指名委員会等設置会社では、各委員会の構成員の過半数は社外取締役でなければならない。
◎
外部の視点を強く取り入れるため、過半数を社外取締役とする必要がある。
次の問題
監査等委員会設置会社では、すべての取締役の任期は1年である。
×
監査等委員である取締役は2年、それ以外は1年と区別されている。
次の問題
監査等委員会設置会社では、指名委員会・報酬委員会も必ず設置しなければならない。
×
監査等委員会設置会社は、監査機能に特化した制度であり、指名・報酬委員会の設置は必須ではない。