
3月11日、今日の振り返りです。嘱託の仕事帰りに、昨日の債権各論の総論を踏まえて、「契約不合責任」のストーリーを、贈与・賃貸借まで一気に駆け抜けました。

売買契約でまず講師から強調されたのは、解除の方法です。特に「解約手付」。相手方が履行に着手する前であれば、買い手は手付金を放棄し、売り手は倍額を実際に提供(倍返し)することで契約解除が可能です。この「着手前ならOK」というタイミングの判断が、実務でも試験でも肝になりそうです。
今日のメインは「契約不適合責任」です。目的物が種類、数量、品質、または権利において契約内容と適合しない場合、買い手には4つの強力な武器が与えられています。しっかり整理しておかないと足元をすくわれそうです。
ここで気づいたのが、代金減額請求で催告が不要になるケース(追完不能、拒絶、定期行為など)は、債務不履行の「無催告解除」ができるケースとほぼ重なっているということです。「相手がやる気がない、あるいは物理的に無理なら、わざわざ催促しなくていい」という共通の理屈が見えて来ると、ちょっとうれしいですね。この「ワンセットで覚えるストーリー」こそが、膨大な民法を攻略するコツだと確信しています。
また、「期間制限」も要注意。種類と品質に関しては、不適合を知った時から1年以内に通知しないと権利が消滅します。数量不足にはこの制限がない点、ひっかけ問題として確実に得点源にしたいところです。
贈与契約は「あげる側」に配慮した設計です。書面によらない贈与は履行が終わった部分を除きいつでも解除でき、無償ゆえに「特定した時の状態で引き渡せばよい」という推定が働きます。民法の持つ、当事者の善意への優しさを感じます。
続いて学習した賃貸借契約。ここは借りる側・貸す側の義務が複雑に絡み合います。まず賃貸人(大家さん)には「使用収益させる義務」と「修繕義務」があります。そのため、雨漏り修理のような「必要費」は、本来大家さんが負担すべきものなので、賃借人が立て替えたら直ちに請求できます。一方で、バリアフリー化のような価値を高める「有益費」は、契約終了時に「価値が残っている場合」に限り、大家さんが支払うか選ぶことになります。この残存価値の考え方、アパートの退去時を想像するとイメージしやすいですね。
そして一番の難所が「譲渡・転貸」です。原則として大家さんの承諾がない無断譲渡・転貸は解除の対象となります。しかし、承諾がある適法な転貸(又貸し)の場合、大家さんと転借人の間には直接の契約がないのに、大家さんは転借人に「直接家賃を払え」と請求できるという特別なルールがあります。これは大家さんを守るための民法の知恵ですね。
最後に学んだのが「対抗力」です。「売買は賃貸借を破る」という格言通り、原則は新しいオーナーが勝つのですが、借地借家法という「盾」があれば話は別。建物の引き渡しを受けていれば、新しいオーナーにも「まだ住み続けます!」と主張できるのです。私たち受験生にとっても、非常に実用的な知識だと感じました。
問1:売買の目的物が種類または品質に関して契約内容に適合しない場合、買い手は、その不適合を知った時から1年以内に売主に通知しなければ、売主の責任を追及することができない。○か×か。
解答:○
解説:その通り!通知期間の制限があるのは「種類」と「品質」です。「数量」や「権利」の不適合にはこの制限がないことをしっかり区別しましょう。
問2:売主が履行の追完を拒絶する意思を明確に表示したときは、買い手は、履行の追完の催告をすることなく、直ちに代金の減額を請求することができる。○か×か。
解答:○
解説:大正解!売主にやる気がない場合にまで催告を強いる必要はありません。この「無催告」の条件は、債務不履行の無催告解除のルールとほぼ同じ、と覚えると効率的ですね。
問3:建物の賃貸人の承諾を得て適法に建物が転貸された場合、賃貸人は、転借人に対して直接賃料の支払いを請求することができる。○か×か。
解答:○
解説:正解です。直接の契約関係がなくても、民法の規定によって賃貸人には強力な請求権が認められています。転借人は二重払いのリスクを負う可能性もある、転借人には厳しいルールです。
いかがでしたでしょうか。賃貸借は覚えることが多い分、整理がつくと強力な武器になりますね。明日も一歩、合格へ近づきましょう!