
こんにちは、64歳の嘱託社員として働きながら行政書士試験合格を目指している受験生です。年度末が近づき、仕事がバタバタしていて今日はまとまった時間が取れませんでしたが、なんとか隙間時間を見つけて不法行為の学習を進めました。

不法行為は、日常生活でも起こりうる身近な法律問題ですよね。学習範囲は「一般不法行為」と「特殊不法行為」に大きく分かれますが、今日はその全体像と重要なポイントを中心に整理しました。やはり基本となる一般不法行為をしっかり理解した上で、特殊なケース(使用者責任や工作物責任など)へ進むのが王道だと改めて感じています。
まずは、不法行為が成立するための基本ルールです。以下の4つの要件が揃って初めて、被害者は加害者に損害賠償を請求できます。
ここで面白いのが「失火責任法」の存在です。日本の古い木造家屋の多さを背景とした特例で、重大な過失がない限り、うっかり火を出してしまっても(軽過失)不法行為責任を負わないとされています。現代でも適用されるルールなので、しっかり覚えておきたいですね。
要件を満たしていても、責任を問われない場合があります。大きく分けて2つのパターンを学習しました。
自分の行為の責任を理解できない状態の人です。基準としては以下の通りです。
刑事事件でよく聞く言葉ですが、民法でも認められています。他人の不法行為に対して自分を守るためにした行動(正当防衛)などは、不法行為責任を負いません。
不法行為が成立すると、原則として金銭による賠償が行われます。被害者が亡くなってしまった場合、その損害賠償請求権(慰謝料請求権含む)は相続人に引き継がれます。また、被害者の近親者(配偶者や子供など)も、独自の慰謝料請求権を持つことがあります。
被害者側にも落ち度があった場合、公平の観点から賠償額が減額されます。これを過失相殺と言います。
債務不履行の過失相殺と違う点は、裁判所が「考慮できる(任意)」という点、そして賠償額を「ゼロにはできない」という点です。どんなに被害者に落ち度があっても、加害者の責任を完全にゼロにすることはない、という考え方は重要ですね。
また、損益相殺についても学びました。生命保険や火災保険の給付金は、被害者が自分で保険料を払って備えていたものなので、損害賠償額から差し引かれることはありません。ここは試験でも狙われそうなポイントです。
一般不法行為のルールをベースに、さらに責任が強化されているのが特殊不法行為です。
これらは「中間責任」と呼ばれ、立証責任が加害者側(監督者や使用者)に移るのが特徴です。「自分はちゃんと注意していたんだ!」ということを加害者側が証明できない限り、責任を逃れられません。
さらに、工作物責任(建物の不備など)では、占有者がまず責任を負い、占有者が無実を証明した場合は所有者が「無過失責任」を負うことになります。所有者は、たとえ自分に落ち度がなくても責任を負わされるという、非常に重いルールになっています。
【第1問】失火により他人の建物を焼失させた場合、失火者に重大な過失がなかったとしても、民法上の不法行為責任を負わなければならない。
解答:×
解説:失火責任法により、失火の場合は「重大な過失」があるときに限り、不法行為責任を負います。軽過失(うっかり)の場合は責任を負いません。
【第2問】不法行為による損害賠償において、裁判所は、被害者に過失があったときは、これを考慮して賠償額をゼロにすることができる。
解答:×
解説:債務不履行の場合はゼロにすることも可能ですが、不法行為における過失相殺では賠償額をゼロにすることはできないとされています。
【第3問】土地の工作物の設置または保存に瑕疵があることによって他人に損害を生じた場合、その工作物の所有者は、損害の発生を防止するのに必要な注意をしたことを証明すれば、免責される。
解答:×
解説:工作物の所有者の責任は「無過失責任」です。たとえ損害防止に必要な注意をしていたことを証明しても、免責されることはありません。(なお、占有者は注意を証明すれば免責されます)
今日は不法行為の全体を駆け足で復習しましたが、やはり奥が深いですね。明日もまた一歩、合格に近づけるよう頑張りましょう!