3月13日 不法行為

3月13日 不法行為

今日は、不法行為。一般不法行為と特殊な不法行為の関係を捕まえよう。


こんにちは、64歳の嘱託社員として働きながら行政書士試験合格を目指している受験生です。年度末が近づき、仕事がバタバタしていて今日はまとまった時間が取れませんでしたが、なんとか隙間時間を見つけて不法行為の学習を進めました。




不法行為は、日常生活でも起こりうる身近な法律問題ですよね。学習範囲は「一般不法行為」と「特殊不法行為」に大きく分かれますが、今日はその全体像と重要なポイントを中心に整理しました。やはり基本となる一般不法行為をしっかり理解した上で、特殊なケース(使用者責任や工作物責任など)へ進むのが王道だと改めて感じています。


一般不法行為の4つの成立要件

まずは、不法行為が成立するための基本ルールです。以下の4つの要件が揃って初めて、被害者は加害者に損害賠償を請求できます。

  • 加害者に故意または過失があること
  • 違法性があること
  • 損害が発生していること
  • 加害行為と損害の間に因果関係があること

ここで面白いのが「失火責任法」の存在です。日本の古い木造家屋の多さを背景とした特例で、重大な過失がない限り、うっかり火を出してしまっても(軽過失)不法行為責任を負わないとされています。現代でも適用されるルールなので、しっかり覚えておきたいですね。


責任を免れるケース(阻害要件)

要件を満たしていても、責任を問われない場合があります。大きく分けて2つのパターンを学習しました。

1. 責任無能力

自分の行為の責任を理解できない状態の人です。基準としては以下の通りです。

  • 未成年者:おおむね12歳前後が基準。それ以下の子供は責任無能力とされることが多いです。
  • 精神上の障害:意思能力がない状態。ただし、お酒を飲んで泥酔した場合は「自分の意図」でそうなったわけですから、免責されず責任を負わされます。自業自得、というわけですね。

2. 正統防衛と緊急避難

刑事事件でよく聞く言葉ですが、民法でも認められています。他人の不法行為に対して自分を守るためにした行動(正当防衛)などは、不法行為責任を負いません。


損害賠償の効果と相続

不法行為が成立すると、原則として金銭による賠償が行われます。被害者が亡くなってしまった場合、その損害賠償請求権(慰謝料請求権含む)は相続人に引き継がれます。また、被害者の近親者(配偶者や子供など)も、独自の慰謝料請求権を持つことがあります。


注意したい「過失相殺」と「損益相殺」

被害者側にも落ち度があった場合、公平の観点から賠償額が減額されます。これを過失相殺と言います。
債務不履行の過失相殺と違う点は、裁判所が「考慮できる(任意)」という点、そして賠償額を「ゼロにはできない」という点です。どんなに被害者に落ち度があっても、加害者の責任を完全にゼロにすることはない、という考え方は重要ですね。
また、損益相殺についても学びました。生命保険や火災保険の給付金は、被害者が自分で保険料を払って備えていたものなので、損害賠償額から差し引かれることはありません。ここは試験でも狙われそうなポイントです。


特殊な不法行為(中間責任と無過失責任)

一般不法行為のルールをベースに、さらに責任が強化されているのが特殊不法行為です。

  • 監督義務者等の責任:責任無能力者が起こした事故について、親などの監督者が責任を負います。
  • 使用者責任:従業員が仕事中に他人に損害を与えた場合、雇い主も責任を負います(報償責任の原理)。

これらは「中間責任」と呼ばれ、立証責任が加害者側(監督者や使用者)に移るのが特徴です。「自分はちゃんと注意していたんだ!」ということを加害者側が証明できない限り、責任を逃れられません。


さらに、工作物責任(建物の不備など)では、占有者がまず責任を負い、占有者が無実を証明した場合は所有者が「無過失責任」を負うことになります。所有者は、たとえ自分に落ち度がなくても責任を負わされるという、非常に重いルールになっています。




今日の確認問題、64歳受験生からの挑戦状!


【第1問】失火により他人の建物を焼失させた場合、失火者に重大な過失がなかったとしても、民法上の不法行為責任を負わなければならない。


解答:×


解説:失火責任法により、失火の場合は「重大な過失」があるときに限り、不法行為責任を負います。軽過失(うっかり)の場合は責任を負いません。


【第2問】不法行為による損害賠償において、裁判所は、被害者に過失があったときは、これを考慮して賠償額をゼロにすることができる。


解答:×


解説:債務不履行の場合はゼロにすることも可能ですが、不法行為における過失相殺では賠償額をゼロにすることはできないとされています。


【第3問】土地の工作物の設置または保存に瑕疵があることによって他人に損害を生じた場合、その工作物の所有者は、損害の発生を防止するのに必要な注意をしたことを証明すれば、免責される。


解答:×


解説:工作物の所有者の責任は「無過失責任」です。たとえ損害防止に必要な注意をしていたことを証明しても、免責されることはありません。(なお、占有者は注意を証明すれば免責されます)



今日は不法行為の全体を駆け足で復習しましたが、やはり奥が深いですね。明日もまた一歩、合格に近づけるよう頑張りましょう!